世界標準「xAPI(*1)」を活用した学習成果の見える化と分析支援ソリューション
株式会社ジンジャーアップ(所在地:東京都墨田区、代表取締役:井手啓人)は、あらゆる学習経験を連携可能にする国際標準規格「xAPI」を活用し、 研修や教育の成果を「可視化」して、さらに「データ分析」を通じて意思決定を支援する革新的なサービスを提供しています。
このたび、本サービスの第2弾として「教育研修によるハイパフォーマー創出の分析サービスの開始」の提供を開始いたします。
1. 背景と課題
組織の成長を加速させるためには、従業員の潜在能力を最大限に引き出し、組織の中核を担う「ハイパフォーマー」を育成することが重要です。 現在、多くの企業では個別の育成プログラムを実施し、その単体での効果測定を行っていますが、組織内で実施されている様々な施策やプログラムのデータを組み合わせ、それらの関連性や影響を多角的に分析することが求められています。
しかしながら、これらの教育研修プログラムの履歴データは組織内の各所に分散しており、異なる形式のデータを統合して分析することは容易ではありません。
《xAPIとLRS(*2)がもたらす解決策》
IEEE(*3)の世界標準規格であるxAPI は、多種多様なデータを共通形式で記録する技術です。
弊社が提供するLRS は、これらのデータを効率的に統合し、分析に活用できる仕組みを提供します。
弊社自社開発のLRS は、米国ADL(*4)より認定された日本初の「適合LRS」として信頼と実績を誇ります。
2.サービス概要
本サービスは、以下のデータを統合してハイパフォーマー創出の分析結果を可視化し、データドリブンな効果測定により経営判断を支援します。◆業務成果データ
個人別/組織別の業務パフォーマンスを示す、売上増加額・作業時間削減率・エラー発生件数などの定量的指標
◆タレントマネジメント関連データ
ハイパフォーマーの特性を示す、パフォーマンス評価・リーダーシップスコア・エンゲージメント指数などの評価指標
◆学習管理システム(LMS(*5))のデータ
人材育成プロセスを示す、受講履歴・修了状況・試験結果などの学習関連指標
これらのデータを統合・分析し、ハイパフォーマーの分布状況や育成過程をダッシュボードで可視化します。
これにより、組織における課題を特定すると共に、戦略的な意思決定や具体的な改善施策の立案をサポートします。
3.ダッシュボードの特長
◆業績とスキル習得の多角的分析
・売上・利益・顧客満足度などの定量指標と、スキル評価の相関を可視化
・部門別・チーム別の比較分析により、ベストプラクティスの特定と横展開が可能
◆キャリアパス分析
・ハイパフォーマーの典型的なキャリアパスを可視化
・スキル習得順序と習得速度の最適パターンを特定
・将来のリーダー候補の早期発掘と育成計画の策定支援
◆組織診断機能
・部門間のパフォーマンスギャップの可視化
・従業員エンゲージメントスコアと業績の相関分析
・組織風土調査結果とパフォーマンスの関連性把握
4.導入メリットと今後の展望
《 導入のメリット 》
こうしたデータドリブンな多面的分析を行うことにより、各種人材開発関連施策の立案から実施を強化していくことが可能になります。
◆戦略的な人材投資の実現
・教育研修投資の費用対効果を数値化し、予算配分の最適化
・ハイパフォーマー育成に効果的な施策の特定と集中投資
・部門別の投資優先順位の明確化
◆データドリブンな育成計画
・個人・チームごとの成長曲線に基づく最適な育成プラン策定
・スキルギャップの客観的な把握と補完施策の立案
・成長段階に応じた柔軟な目標設定と評価
◆組織パフォーマンスの最適化
・チーム構成の最適化による組織力の向上
・ベストプラクティスの特定と組織全体への展開
・部門間シナジーの創出とナレッジ共有の促進
《 今後の展望 》
◆AIを活用したさらなる分析精度の向上
高度なデータ解析を実現し、教育研修がもたらすパフォーマンスの向上を評価
◆外部システムとの連携強化
LMSやタレントマネジメントシステム、その他の業務ツールとのデータ連携をさらに充実させ、分析範囲を拡大
ジンジャーアップの「教育研修によるハイパフォーマー創出の分析」サービスは、データに基づく経営判断を強力にサポートします。
なお、ジンジャーアップでは、xAPI上の cmi5(*6)規格に準拠し、LRSを標準装備した新LMS「xSTAGE」を提供しております。
また、従来型SCORM(*7)規格準拠LMSである「eラーニングマネージャーZ」も提供しております。
また、LRS単体でのご利用も可能であり、各種関連データをxAPI形式に自動変換する機能も提供しております。
多彩なラインナップから用途に合わせてご利用になれます。
この機会にぜひ導入をご検討ください。
用語説明
*1 Experience APIの略称
学習者の行動に関する相互運用可能なデータ交換を可能にするための規格
*2 Learning Record Storeの略称
xAPI規格により学習ログを記録するデータベース
*3 Institute of Electrical and Electronics Engineersの略称
電気・情報工学分野の技術標準化機関
*4 Advanced Distributed Learning
米国国防総省内にある標準化組織
*5 Learning Management Systemの略称
学習管理システム
*6 cmi5
xAPI 仕様に準拠した 学習管理システム用の規格。システムとコンテンツと学習履歴の機能が独立しており、互いに通信して機能する
*7 Sharable Content Object Reference Model
eラーニングにおけるコンテンツとシステム間の通信を規定した規格