世界標準「xAPI(*1)」を活用した学習成果の見える化と分析支援ソリューション
株式会社ジンジャーアップ(所在地:東京都墨田区、代表取締役:井手啓人)は、あらゆる学習経験を連携可能にする国際標準規格「xAPI」を活用し、 研修や教育の成果を「可視化」して、さらに「データ分析」を通じて意思決定を支援する革新的なサービスを提供しています。
このたび、第一弾として「経営者向け教育研修ROI 分析サービス」の提供を開始いたします。
1. 背景と課題
企業における教育研修投資の現状
近年、企業では従業員への教育研修投資が増加傾向にあります。
2022年度における1人あたりの年間研修費用は平均32,412 円(株式会社産労総合研究所「2023 年度 教育研修費用の実態調査」)となっています。
しかし、これらの投資に対し、次のような課題が見られます。
◆研修の成果が不明確
教育や研修の効果を売上や業務効率向上に結びつけるデータ分析が不十分
◆データ統合の複雑さ
LMS(*2)や外部研修、トレーニング実績、人材管理システムなどに分散するデータの統合が困難
xAPIとLRS(*3)がもたらす解決策
IEEE(*4)の世界標準規格であるxAPI は、多種多様なデータを共通形式で記録する技術です。
弊社が提供するLRS は、これらのデータを効率的に統合し、分析に活用できる仕組みを提供します。
弊社自社開発のLRS は、米国ADL(*5)より認定された日本初の「適合LRS」として信頼と実績を誇ります。
2.サービス概要
本サービスは、以下のデータを統合して教育研修投資の効果を可視化し経営判断を支援します。
受講履歴、修了状況、試験結果など、学習プロセスに関する情報
◆業務成果データ
売上増加額、作業時間削減率、エラー発生件数など、業務パフォーマンスに関する情報
◆タレントマネジメント関連データ
人材スキルの向上、離職率の改善など、従業員の能力開発や組織への定着に関する情報
これらのデータを統合し、教育研修前後の効果額を算出。経営者向けダッシュボードに表示します。
これにより、教育研修投資対効果を明確化し、戦略的な意思決定や改善施策の立案をサポートします。
3.経営者向けダッシュボードの特長
◆ROI推移グラフ直感的に全体像を把握:研修への総投資額、総効果額、ROI の推移をビジュアル化し、教育研修投資の方向性を明確化
◆効果額の内訳(ドーナツチャート)
成果要因の可視化:売上向上、生産性向上、品質向上などで、成果をもたらした要因を明確化し、優先施策の検討が可能
◆部門別ROI 分析
部門ごとの投資対効果を比較:各部門の教育研修投資額と成果を可視化し、教育研修予算の分配を効率化
4.導入メリットと今後の展望
導入メリット
研修や教育の成果を具体的な数値で把握し、教育研修投資対効果を明確化
◆次の一手を具体化
部門別データや要因別分析を基に、効率的かつ効果的な人材開発戦略を立案
今後の展望
◆AIを活用したさらなる分析精度の向上高度なデータ解析を実現し、教育研修がもたらすパフォーマンスの向上を評価
◆外部システムとの連携強化
LMSやタレントマネジメントシステム、その他の業務ツールとのデータ連携をさらに充実させ、分析範囲を拡大
ジンジャーアップの「経営者向け教育研修ROI 分析」サービスは、教育研修投資の効果を最大化し、データに基づく経営判断を強力にサポートします。
なお、ジンジャーアップでは従来型 SCORM(*6)規格準拠LMSである「eラーニングマネージャーZ」と共に、xAPI 規格に準拠しLRSを標準装備している新LMS
「xSTAGE」を提供しております。
また、LRS単体でのご利用も可能であり、各種関連データをxAPI形式に自動変換する機能も提供しております。
多彩なラインナップから用途に合わせてご利用になれます。
この機会にぜひ導入をご検討ください。
用語説明
*1 Experience APIの略称
学習者の行動に関する相互運用可能なデータ交換を可能にするための規格
*2 Learning Management Systemの略称
学習管理システム
*3 Learning Record Storeの略称
xAPI規格により学習ログを記録するデータベース
*4 Institute of Electrical and Electronics Engineersの略称
電気・情報工学分野の技術標準化機関
*5 Advanced Distributed Learningの略称
米国国防総省内にある標準化組織
*6 Sharable Content Object Reference Modelの略称
eラーニングにおけるコンテンツとシステム間の通信を規定した規格